未道録

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第27話|不安を感じ続けなくてもよかった

通勤中、理由のはっきりしない不安が出てきた。何かが起きたわけじゃない。ただ、胸の奥がざわついていた。以前の私は、この不安をそのまま感じ続けようとしていた。逃げずに、避けずに、ただ向き合わなければいけないと思っていた。でも正直に言えば、それは...
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第26話|反射して、あとから気づいた日

スーパーで買い物をしていた。目の前で人が立ち止まった。その瞬間、身体が先に動いた。反射的に避けて、横を通った。止まることもできたはずなのに、考える前に、身体だけが進んでいた。通り過ぎたあと、胸の奥に小さなイラつきが残った。なんで、あんなに急...
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第25話|反射しないための、小さなルール

最近、私は三つのことを毎日、自分に言い聞かせている。一つ目。トラブルが起きなければ、仕事はそれでいい。頑張ったかどうかでも、役に立ったかどうかでもない。問題が起きていないなら、それはもう条件を満たしている。二つ目。じっとしていても、自分は何...
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第24話|自分の変化が、少しわかるようになってきた

大きな変化があったわけじゃない。劇的に何かが変わった実感もない。ただ、「あ、今の自分、前と違うかもしれない」そんな瞬間が、少しずつ増えてきた。出来事そのものは変わっていない。相変わらず、日常は淡々と続いている。でも、反応が違う。以前なら、一...
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第23話|今、必要なことだけでいい

未来のことを考え始めると、やることが一気に増える。この先どうするか。うまくいかなかったらどうするか。準備しておいた方がいいことは何か。気づけば、「今」ではなく「先」に意識が引っ張られている。その状態で動くと、心はどんどん重くなる。まだ起きて...
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第22話|声の圧に、反射しそうになった日

職場で内線が鳴った。受話器の向こうから、少し強めのトーンの声が聞こえてきた。用件そのものより、声に含まれたニュアンスが引っかかった。「早く反応してほしい」そんな圧が、言葉の間から伝わってきた。その瞬間、身体が一瞬だけ反射しそうになる。急がな...
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第21話|何もしていない自分を、見られるのが怖かった

じっとしているところを人に見られると、身体がビクッとする。理由もなく、不安が湧いてくる。何か悪いことをしている気がする。怠けているように見えていないか。そんな思考が、一瞬で頭をよぎる。でも、立ち止まって考えてみた。私は何も規則を破っていない...
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第20話|静けさを求める心が、やっと本音を語り始めた

ここ最近、私はずっと「気を使う場所」に挟まれていた。職場では他人の機嫌や空気に緊張し、家に帰れば家族の声や動きにまで気を張ってしまう。誰かが悪いわけじゃない。でも、私の神経は休まる場所を失っていた。そしてある日、ようやく気づいた。「静かなと...
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第19話|同じ出来事が、前ほど痛くならなかった朝

朝の通勤中、信号で車を止めていた。低い朝日が信号機に重なり、青に変わったのが見えなかった。その直後、後ろからトラックのホーンが鳴った。考えるより先に、私は反射的に車を発進させていた。身体は先に動いた。でも、心はほとんどざわつかなかった。少し...
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第18話|思考から一歩、離れられた朝

朝、目が覚めたとき、身体に力が入り続けていたことに気づいた。一晩中、身体が休めていなかったらしい。ただ、それに気づけたこと自体が、以前とは違っていた。考えごとは相変わらず浮かぶ。やるべきこと、やらない方がいいこと、後回しにしたいこと。思考は...