ここ最近、私はずっと「気を使う場所」に挟まれていた。
職場では他人の機嫌や空気に緊張し、家に帰れば家族の声や動きにまで気を張ってしまう。
誰かが悪いわけじゃない。
でも、私の神経は休まる場所を失っていた。
そしてある日、ようやく気づいた。
「静かなところで、ひとりで過ごしたい」という願いが、心の底から湧いてきた。
それは逃げでも弱さでもない。
ただ、ずっと押し殺してきた私の本音だった。
気を使うことに疲れ果てたのは、
気が弱いからじゃない。
長いあいだ、自分の感情より他人を優先する人生を続けてきただけだ。
家族が好きでも、
一緒にいて安心できるとは限らない。
愛情と「疲れ」は、別の場所で生まれる。
職場でも家でも気を使い続けて、
身体はずっと緊張を解けなかった。
だから私は、少し距離を取った。
その瞬間、ふっと肩の力が抜けた。
たったそれだけで、
私はどれほど我慢していたのかを思い知った。
静かな時間が欲しい。
ひとりで呼吸したい。
心が落ち着く場所が欲しい。
その願いは、
間違いでも、わがままでもない。
むしろ、
壊れる前に自分を守ろうとする、
最後の力だった。
私は今、
誰かのためにではなく、
自分のために距離を選べるようになりつつある。
それはきっと、
弱さではなく、
私の回復の一部なのだ。
静けさを求めたあの日、
私は初めて、自分の限界を理解した。
そして同時に、
自分を守るという選択を覚え始めた。
まだ道の途中。
でも、その一歩は確かだった。
