望まない人生の外側に、やっと輪郭が現れた
望まない役割を生きてきた私は、
いつしか「やりたいこと」がわからなくなっていた。
何を望むかではなく、
何を求められているかで動いてきたからだ。
気づけば、
「好き」と「正しい」は同じものだと思っていた。
誰かが喜ぶなら、それが正解。
迷惑にならないなら、それが選択。
でも、その生き方では、
どれだけ頑張っても私は薄くなるだけだった。
役割を果たすほど、
私は私から遠ざかっていった。
では、本当の私はどこにいるのか?
それは大きな願いの形ではなく、
とても小さな違和感の中に潜んでいた。
やりたくないのに笑っている瞬間。
断りたいのに頷いてしまう瞬間。
休みたいのに動き続ける瞬間。
その一つひとつが、
本当の私の声だった。
私はずっと、
「何がしたいか」ではなく、
「何をしたくないか」の方を
先に知っていたのだ。
やりたくないことをやめたとき、
私は初めて、
自分の輪郭に触れた気がした。
本当の私は、
大きな夢から始まるのではない。
本当の私は、
やっと拒否できた“あの瞬間”から始まっていた。
私がなりたいのは、誰かに求められた私ではない。
“やりたくないことに頷かない私”だった。
